katharsis

しがないオタクの萌え語りやソシャゲ、日常などを書きなぐったブログ。ネタバレ+毒あり注意。

漢と書いておとこと読む

ネットの海を漂ってたら今流行りのFGOにどうやら水滸伝のサーヴァントが登場したらしい旨の話を耳にして、FGOやろうか真剣に悩んでいます。こんな不純な動機で始めたらFateシリーズのファンに失礼じゃなかろうか。
そもそも二兎を追う者は一兎をも得ずな不器用な性格なので、ソシャゲを何個も並行してプレイ出来ないんだよなあ。イベントが重なると特に。現状ゲームはとうらぶ追い掛けるので手一杯だから…うーむ。でも気になる…。燕青~。

水滸伝が好きです。中でも北方謙三氏の水滸伝を中学~高校の多感な時期に読み耽っていました。中学生女子が読むには渋いチョイスだったな、と今になって思います。元々父親が買ってた本なんですが、父親も中学生の娘が北方謙三を熱心に読んでる姿を見てどう思ったんでしょうね…。聞くのが怖い。

北方水滸だと阮小五と燕青がお気に入りです。阮小五が死ぬ場面は何度読んでも号泣する。それは今も変わらない。高杉の台詞を借りると「一つの目的のために存在するモノは強くしなやかで美しい」んだそうで、この場合『替天行道』という志のために集い、志のためなら散るも厭わない覚悟が、ハードボイルドな日本人作家が書いてるから当たり前なんですが、武士道に通ずるものがあって強く心を打たれます。散る美学、そういうのにとことん弱い。
あと、無敵なくせに妻に対しては不器用過ぎた林冲や重い過去を背負う公孫勝など、キャラクターがみんな魅力的なんですよね。女性キャラも腕っぷしだけじゃなく芯がしっかりしてて、精神的に強い人が多い。かと思えば死ぬのを恐れたり欲に溺れて身を滅ぼしたりする人間的な弱さも垣間見せたりして。その辺のバランスがうまく取れてるんだろうな。

個々はもちろん、キャラクター同士の関係も最高。友情とか愛情とか、一言で片付けられない複雑な関係に昔から滾ります。今の私の創作の原点は北方水滸にあると言っても過言じゃない。憎まれ口を叩きながら戦場ではお互いに信頼を置いている、例えるなら戦友?互いの実力は理解してて背中を預けるに相応しい相手だと認めてるっていうね、絆萌えはここからきてる。
あと男女もね一筋縄じゃいかないんですよ。特に燕青と李師師の関係が好き。李師師は遊女で、言わば傾城鈴蘭の立ち位置。職業柄色んな秘密を知っている。燕青は反体制組織梁山泊の一員として彼女に近付く。お互いに利用し利用されていると解った上で身体の関係を続けていく。それでもただ利用するだけじゃない、仄かな気持ちはお互い寄せていたと思ってます。男と女のもだもだした恋愛がも~堪らん。

次世代の楊令伝では郝瑾と張平が好きでした。どちらも梁山泊軍の新たな頭領となった楊令の右腕ながら、兄として、弟として支えてくれた、楊令にとって大切な存在だったと思ってます。でも先に死んじゃうんだよ…そこが辛い。
今ふっと気付いたんだけど人が沢山死ぬジャンル、既にハマってたわ。

語ってたら北方水滸読み返したくなってきた。